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山行記録:北アルプス:北ノ俣岳-薬師岳-雲ノ平-水晶岳-鷲羽岳-三俣蓮華岳-黒部五郎岳

www.beeches.jp mountain report:M1118:Date:20110715-18 Kitanomata Yakushi Kumonotaira Suisyo Washiba Kurobegoro:Hietsu(Gifu-pref.)

山行記録 M1118 2011年7月15-18日 北ノ俣岳-薬師岳-雲ノ平-水晶岳-鷲羽岳-三俣蓮華岳-黒部五郎岳-北ノ俣岳:飛越トンネル(岐阜)


梅雨開けして一週間、好天が続いている。台風6号が発生したようだがどうやら最終日にすこし影響がでる程度で、好天が続くと予測される。
今年初となる北アルプスへ侵入である。今回は、雲ノ平へGOである。秘境を囲む薬師、水晶、鷲羽、黒部五郎の4つの百名山を眺めながら、可能であればこれらピークを巡る山旅である。

薬師岳 右俣谷から競り上がる東南尾根を薬師平方面より望む

【山域】北アルプス 北ノ俣岳-薬師岳-雲ノ平-水晶岳-鷲羽岳-三俣蓮華岳-黒部五郎岳
【場所】岐阜県
【日時】2011年7月15-18日
【コース】北ノ俣岳-薬師岳-雲ノ平-水晶岳-鷲羽岳-三俣蓮華岳-黒部五郎岳-北ノ俣岳:飛越トンネル
【メンバー】単独
【装備】テント泊装備 +スパッツ、ストック等 / Garmin60CSx
【撮影】Richo GXR S10/P10/A12 50mm/A12 28mm
【天気】15-17日 快晴 18日 薄曇
【地図】下之本 有峰湖 薬師岳 三俣蓮華(金沢)

Day 1. (15日)
4.25 1500m 飛越トンネル登山口
5.56 1842mm 1842m地点(神岡新道分岐)
6.32 ----m 鏡平
7.00 1996.0m 寺地山
7.44 2050m 北ノ俣避難小屋分岐
9.25 2630m 飛越新道分岐
9.33 2662m 北ノ俣岳
11.20 2370m 太郎山分岐
11:25-35 2330mm 太郎平小屋
11.55-12.40 2294m 薬師峠幕営地
13.12 2475m 薬師平
14.00-05 2695m 薬師岳小屋
14.40 2890m 薬師避難小屋跡
15.00-15 2926.0m 薬師岳
15.30 2890m 薬師避難小屋跡
15.30 2695m 薬師岳小屋
16.55 2294m 薬師峠幕営地
Day 2. (16日)
5.50 2294m 薬師峠幕営地
6.15 2325m 太郎平小屋
8.50-9.05 1912m 薬師沢小屋
6.18 2463.9m 2463.9m地点
6.18 ----m 祖母岳分岐
6.18 256?m 祖母岳(ばあだけ)
12.50-13.05 2555m 雲ノ平小屋
13.32 2590m 雲ノ平幕営地/スイス庭園分岐
13.40 2560m 雲ノ平幕営地
15.40-16.10 2590m スイス庭園展望台
---- 2560m 雲ノ平幕営地
Day 3. (17日)
4.10 2560m 雲ノ平幕営地
4.50-4.07 2825m 祖父岳(じいだけ)
5.50 2730m 岩苔乗越
6.00 2800m ワリモ北分岐
6.48 2790mm 水晶岳分岐(水晶小屋)
7.30-7.55 2986m 水晶岳
8.30-35 2800m 水晶小屋
9.05 2790m ワリモ岳分岐
9.30-40 2888m ワリモ岳
10.00-25 2924.2m 鷲羽岳
11.20-52 2540m 三俣山荘
13.00 2750m 三俣蓮華分岐
13.25-30 2841.2mm 三俣蓮華岳
14.00 2673m 三俣乗越
14.55-15.15 2345m 黒部五郎小屋
15.20 2345m 黒部五郎幕営地
Day 4. (18日)
2.33 2345m 黒部五郎幕営地
2.45 2345m 黒部五郎小屋
4.35 2770m 黒部五郎肩
4.45-5.30 2839.6m 黒部五郎岳
5.40 2770m 黒部五郎肩
7.54-8.15 2662m 北ノ俣岳
8.22 2625m 飛越新道分岐
9.20 2050m 北ノ俣非難小屋分岐
10.10 1996m 寺地山
11.20 1842m 1842m地点
12.50 1500m 飛越トンネル

Day 1
飛越トンネンルを早朝出発。まずは北ノ俣岳を目指す。今日からしばらくの間は好天が期待できる。登りはじめてしばらくすると背後に加賀白山が姿を現した。時折林間から薬師や笠ガ岳が見え隠れする。思ったより虫もおらず快調に寺地山へでた。山頂から少し下ると”天空世界への入口”と勝手に呼んでいたゲートを潜るのだが、一本が途中で折れて枯れてしまったようだ。

北ノ俣へ続く急坂を登り終えると北ノ俣岳の北綾の小ピークに出る。このピークから大パノラマが広がり、別世界となる。この大パノラマを眺めながらまずは薬師とは反対方面にすこし行ったところにある北ノ俣岳ピークへ向かう。山頂には黒部五郎を目指すシニアパーティがいる。かなり山をやられているようであるがピークを特定できないようだ。雲ノ平の向うに水晶岳が鎮座し、その左に赤牛岳、間近に薬師岳が迫る。右に目を向けると鷲羽岳、三俣蓮華、その間に大天井岳が見える。もちろんランドマーク槍も見える。そして帰りに訪れる予定の黒部五郎が鎮座し、さらに笠ヶ岳、乗鞍、御岳が迎えてくれる。もちろん背後には白山連峰である。北アルプスからみると白山御前峰の南に別山を従え、一ノ峰から銚子ヶ峰へ尾根が続く。北側へは妙法山を経て笈、大笠、奈良岳、大門と峰峰が続く。大きな山である。

これから訪れる薬師岳、水晶岳、鷲羽岳、黒部五郎岳、そしてこられ山々に囲まれる秘境、雲ノ平を目で辿ると、これからが雲上散歩の始まりである。まずは昨年訪れる機会が無かった薬師に巡礼登山に出発である。まずは太郎山方面に向かう。飛越分岐からしばらくは、ハクサンイチゲの大群落が広がるはずだったが、また少し早いようである。期待はずれの尾根をぐんぐんと下って太郎山を過ぎると折立との合流点に太郎平小屋がある。ここで受付をすませて薬師峠にテントを設営して、現世利益の如来様に参詣に向かう。

北ノ俣岳より望む薬師岳


太郎山方面より望む北ノ俣岳

上部の雪渓からしみ出し、谷筋を流れる水は冷たく、谷筋を歩くのが涼しくて気持ちがよい。ここを抜けると薬師平にでる。太郎平から薬師峠の丘陵地、太郎兵衛平からは槍の穂先しか見えないが、ここまで来ると槍も立派になり始める。ここからが稜線部の始まりで、薬師岳東南尾根が右俣本谷から競り上がる美しい容姿を見ながら登ってゆく。登りきるとしばらくは平坦になりその先に見える岩場の向うに薬師岳山荘がある。薬師岳山荘も、雲ノ平山荘同様に昨年新しく建て替えられた。どう見ても真新しい山荘であるが、厳しい冬であったのが、外装の塗料はすでに数年が経過しているかのように一部がはげている。


昨年新築された薬師岳山荘 

ここを過ぎればあと一息であるが、遭難碑のある東南綾分岐点の小ピークまでの登りが待っている。ピークにでると中央カール越しに赤牛岳を望む事ができる。ここまで来ると寝不足のせいもありやや疲れが見えて来たが、もう少しで山頂である。山頂の祠に到着すると五色から縦走されてきた方が一人佇んでおられた。


薬師岳山頂から北薬師を望む 

この方に写真を撮ってもらって、まずはお参りをすませた。良い旅となりますように!この方とはDay3の祖父岳山頂まで所々でお話をさせてもらうことになった。北薬師まで行く元気はなく、下山すると、テン場はかなりにぎやかになっていた。食事を作り始めてすぐに新品のオピネルが私の指を切り刻んでしまった。したたる血を止めるが先で、まわりの方とコミニュケーションをとる余裕はなかった。手を切ったのはこれまでの鈍刀オピネルを磯倉(能郷白山の隣のヤブ山)で薮コギ中にザックのポケットが開いて落としてしまったため新調オピネルがあまりにも切れ味がよかったのと、単にちょっと横着してまな板を使わなかったのがいけないだけなのだが…。とはいえ、となりに陣取った方々は、なかなかの強者たちのようだ。すぐ隣の中年カップル(私より遥かに年上だが、夫婦ではない)はどうやら赤木沢をやられたらしい。その隣は、この跡雲ノ平方面で前後することになるカップル(こちらは私よりやや若いと思われる)である。楽しい山の噺が聞こえてくるが、まずは止血と睡眠不足の解消である。おやすみなさい。



Day2
本日はいよいよこの旅の核心、雲ノ平へGO!である。
とは言え、本日がもっとも"らくちん"。昨日はハーフマラソンだったが、今日はクオーターを少し越える程度だろう。お天気も昨日に続き完璧。最後の秘境をじっくり楽しもうというプランである。まずは薬師沢へ降りる道々のお花畑を楽しみながら、薬師沢小屋を目指した。中俣の徒渉点あたりから花が多くなり、歩くスピードも当然遅くなる。左俣を徒渉すると薬師沢から数十メートル上、赤木平側の中腹を歩くことになり眺望は得られない。カベッケガ原で黒部五郎岳が顔を見せ始めると薬師沢小屋はすぐそこである。薬師沢小屋で大休止、ここからしばらくの急登に備えた。


左:太郎平小屋に別れを告げて薬師沢へ 右:薬師沢小屋は薬師沢が黒部源流に合流する地点にある。登山者は吊り橋を渡って雲ノ平、高天原方面へ向かう。

薬師沢から雲ノ平へ登る急坂は林間で日差しが和らぎ、しっかり休んだこともあり比較的楽であった。斜度が和らぐとやがて樹林帯からハイマツなどの低木相に変わる。ここからが秘境雲ノ平の庭園となる。まずはアラスカ庭園が迎えてくれた。続いて奥日本庭園、祖母岳のアルプス庭園で、雲ノ平を囲む山々に抱かれた秘境であることを実感する。


左:チングルマ 中:雲ノ平の木道を行く人々、背後は赤木岳〜北ノ俣への稜線 右:チングルマ

天空散歩を楽しみながら足を進めるとやがて昨年新築なった雲ノ平山荘が見えてきた。まさに奇麗そのもの。ここからは黒岳(水晶岳)は間近に迫っており、ギリシャ庭園の中でもあり、まさにベストなロケーションである。幕営の受付を済ませ、ビールを仕入れてテン場に向かう。


2010年に新築されたばかりの雲ノ平山荘 まだ木の香りが漂う。


雲ノ平より水晶岳

テン場で、良さそうな場所を見つけて濡れたテントを乾かしていると、雲ノ平の庭園散歩あたりから私と前後しながら景色を楽しんで歩いたカップルが隣にテントを張った。ちなみに彼らは東京組、こちらはローカル岐阜人、洗練さの違いは見るまでもない。ビールを一本開けてもあまりに時間があるので、スイス庭園に向かう。戻ってくると、今度は薬師山頂でお会いした方も登場し、この方も私と同じアライのゴアライズでしばし噺に花を咲かせた。やはり経年劣化でシームから雨漏りするそうな。その後、雲ノ平山荘の前にいた3人組がやって来て、隣の彼女に”沢をやらないか”と誘いをかけている。素敵な彼女は人気者である。それはそうと素敵なお二人さん、来週は穂高のバリエーションルート?気をつけて楽しんでね。
みなさんいろいろとバリエーションルートもやられるようでなかなかうらやましい。噺を聞いていると普通は一人で山にはいるが、バリエーションをやるためにグループ(山岳会)に属するという考え方もあるらしい。などなどいろんな噺を聞かせてもらったが、明日は早いので”おやすみなさい”


祖父岳と雲ノ平野営場 T字路の脇がMyTent. その奥Blueは薬師で出会った方のテント。テントを見てまだ色があせていないと云われたが同じでしょう?


Day3
雲ノ平幕営地は東側に競り上がっており、水晶岳も見えないため陽が差し込むのはかない遅そうである。Day3は水晶と鷲羽を歩く予定でハーフの距離を雲上散歩するため早朝出発である。朝起きるが幸いにテントは濡れていない。空気が乾いているのだろうか。となるとあまり暁に染まることはなさそうである。雲ノ平を夜明け少し前に出発して、まずは祖父岳で朝日を拝む。


祖父岳から薬師方面を望む。青いテントは2つとも無い。

祖父岳山頂に到着すると、薬師の山頂でお会いした方がすでに未明のジオラマを楽しんでいた。ご来光を迎えるとすぐに出発された。今日は赤牛を越えて奥黒部テント泊だという。五色ヶ原から一気に薬師峠まで縦走するなどタフな方だ。70歳に手が届こうというお年。元気この上ない。こちらは横着したばかりなので、しばし撮影タイムである。


祖父岳からの御来光、水晶岳からワリモ岳への稜線から朝日が昇る。


朝日挿す薬師岳 祖父岳山頂より。

昨年は黒部五郎から鷲羽、水晶へ登ったが、今年も再び訪れたのは、理由がある。水晶は岩の山ではあるがなかなか花がよいのだ。特にチョウノスケソウはお気に入り。鷲羽は深田久弥の百名山だから登るわけではないが、この山頂から鷲羽池の向うに聳える槍ヶ岳は北鎌、西鎌を両脇に延ばしており、すその姿がよいのである。


左:チョウノスケソウ(水晶岳) 右:チングルマ(黒部五郎小屋前)

撮影を適当に切り上げてまずは水晶へ向かう。岩苔乗越へでると黒部源流部方面はかなりの残雪でスノーブリッジが怖そうな感じ。ワリモ乗越を越えて水晶小屋へ向かう途中はまずはシナノキンバイの群落の向うには高天原越しの薬師岳が姿よく鎮座し、さらに進むと反対の長野県側の山々が一気に広がる。その山々とお花畑でミヤマオダマキが風に揺られるのを見つつ標高を上げながら進む。やがて水晶岳と裏銀座コースとの分岐になり、水晶小屋が姿を現す。水晶岳へ向かう尾根は徐々に岩場が多くなるが、その岩場についた花、とくにチョウノスケソウが一際白く輝いて見える。梯子を越えれば山頂は近い。山頂は先ほどまで賑わっていたが、他に一組いるだけである。ここで朝食を済ませるとしばしランドスケープを楽しむ。ランドマーク方面へ目がいきがちであるが、立山方面もくっきり見え、後立山連峰も勢揃いである。もちろん裏銀座、表銀座の山々も我らも忘れては困るとばかりに背を競っている。北アルプスに遠く南アルプス、富士山も見える。中部山岳の山々勢揃いといった感じである。山頂を下ろうとするころに次の人のなみがやってきたようである。


水晶岳山頂から赤牛方面を望む。立山から後立山連峰まで見て取れる。

野口五郎は岐阜出身の歌手であるがその名の由来となる野口五郎岳は水晶岳の真東、裏銀座ルート上にあり、ここの往復をルートに加えるのはちょっと辛そうと思いながら、水晶小屋前のテラスからしばし風景を楽しんだ。さて、次は鷲羽である。ワリモ分岐からの登りに差し掛かると、水晶岳の山頂で遇ったスレンダーな若い女性2人組にあっさりと抜かれてしまった。山頂でピークを聞かれたのだが、噺ではかなりいろいろと登られている様子である。みるとワリモ分岐に荷物を置いてきたようだ。だらだらと登れば鷲羽山頂である。山頂の看板はとれてしまっているので、外れた案内版を持って、先程抜かれた彼女に写真を撮ってもらう。鷲羽池側に出ると、その向うに槍ヶ岳がなかなか素敵な形で姿で聳えていた。それにしてもこの山旅、入山初日から、ランドマークが雲の中に隠れることが無かった。朝方は台風の影響か稜線では若干風が強かったものの視界良好である。


ワリモ岳から望む野口五郎岳方面


鷲羽池の向うに聳える槍ヶ岳

表と裏の銀座を賑わす山々に別れを告げて、三俣山荘を目指す。ここからしばらくはガレ場をひたすら下ってゆく。三俣山荘前に到着すると、昨日のカップルに再び遭遇。いくらなんでもワリモ分岐から水晶までの往復の時間差がここで詰まったとは…けっこうゆっくりだったのね。でもこのすばらしい眺望、ゆっくり歩きたくもなる。昼食の準備を始めると、彼らは双六を目指して消えて行った。こちらは三俣蓮華を経て今日の目的地、五郎小屋を目指すことになる。


鷲羽岳方面から望む三俣蓮華-黒部五郎岳方面

鷲羽の山頂からどうも見覚えのある男一人女2人のパーティーが前後する。薬師峠のテン場でそれぞれソロのテントをたて、猿の覆面みないなをつけて目立っていたグループである。三俣蓮華の山頂では”たいやき”のかぶり物で写真をとっていた。これは目立つ。うーん、楽しそう。たいやきをつけていたお嬢さんはデジイチをもって写真を撮っていたので、この方に記念撮影してもらう。ありがとね。
さあ、あとは下るのみ。メインルートを外れるここからは人がめっきり減る。そこがまたよし。時間的に余裕があるのでゆっくりと散歩させてもらった。黒部五郎小屋でちょっと贅沢をして生を一気に開けてテン場に向かう。例年は流水が引き込んであり滔々と流れているが、今年はまだ準備がそこまで進んでいないらしい。ビールを冷やしてある水を汲んでいけという。ちょっと重くなったザックを担いでテン場までゆくと、尾根コースからけっこうな人が下山してくる。それも沢をやったあとという感じ。赤木沢って人気のコースなのね。と実感する。ロープも装備しているのは大学の山岳サークルであろうか?若いグループも多い。こちらは早々に夕食をすませ、小屋とテン場の間のお花畑をほろ酔い気分でたのしんだ。明日はとにかく早いので、あたりが薄暗くなったところで”おやすみなさい”。

Day4
黒部五郎の小屋の前はお花畑である。コバイケイソウの花で真っ白になるにはまだ少し早いが、チングルマの勢いが良い。月明かりで照らされるお花畑の中を出発する。そんな時間に出発しないと、登山口である飛越トンネルに遅くとも2時までに降りるのは難しいからだ。もうひとつの理由は、今日の目標が百名山4座目になる黒部五郎の山頂で”ご来光をみる”にセットアップされているからでもある。とにかくカール下まで急いで行き、あとは時間を見計らいながら登る。カールしたまで来ると、水晶や鷲羽方面の空が赤くなり始めた。今日はテントがぐっしょりと濡れており、湿気も多そうである。赤く染まる気配が感じられる。時々シャッターを押しながらではあるが、急いで稜線に上がる。肩までくると山頂の背後が赤く染まった。ただ一人、五郎の山頂で赤く染まるモーニングショーをしばし楽しんだ。


黒部五郎岳東尾根上部より望む槍ヶ岳方面


肩より黒部五郎岳


黒部五郎岳山頂からの御来光


朝日を浴びる笠ガ岳 黒部五郎岳山頂から


左:黒部五郎の陰の向うに白山 右:薬師岳の奥には立山、後立山の山々

山頂で、お腹も充たしていざ下山。とはいえ、延々稜線を北ノ俣岳まで歩くのである。やはりあまり天気もよくなく遠望は霞んでおりよい写真にならない。ペースも早くなり、8時前に山頂に立つ。明日からは台風の影響で悪天候が予想されるのだが、結構な登山者とすれ違った。台風はそれるのだろうか? 残りの”おこわ”を平らげて、さあ下山。まだこれからたっぷりと歩かねばならない。そのまえに写真を撮ってもらう。撮ってくれた女性は一週間のお休みを北アルプス最深部で過ごすよていなのだそうだが、明日からの天候悪化を気にしていた。いまごろどうしているのだろう?

山頂に別れを告げて、寺地山を目指す。山頂に到着すると、ニッコウキスゲを見に来たのであろう、どこかの山の会が山頂周辺を陣取って昼食を食べていた。この雑踏が下界に近いことを案じさせるが、未だしばらく飛越までの長く、湿気の多い稜線をひたすらあるく必要がある。それが入山するときはちらほらだったニッコウキスゲが道々満開である。最高のプロムナードだ。写真を撮りながらゆっくり下山させてくれた。今回も雨に降られる事も無く、大満足の山旅となった。北アルプスの神々に感謝。


左:神岡新道のニッコウキスゲ 鏡池と1841m地点の間 右:ニッコウキスゲに停まるトンボ


Latest update:July 31, 2011

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